『J-KIDS大賞2005小学校ホームページ・サミット』リポート

分科会1-A 編集活動・学習活動について


当日の様子日頃、小学校ホームページの企画・作成・運用等をご担当されている先生方の現状や希望等、率直なご意見をお願いしました。

「掲載物がワンパターン化しているのはわかっているが、どうしていいかわからない」「子どもたちの様子や作品の画像をたくさん載せたいが、教育委員会等から提供されているサーバーの容量に限りがある」「作成したホームページを市のサーバ管理窓口経由でアップすることになっている。せっかくつくっても、すぐに更新できないのがはがゆい」「委員会の子どもたちが1年かけてようやくホームページを作成できるようになっても、翌年も同じ子どもが委員会に入るとは限らないため、毎年1から育て直さなければならない」

どのお言葉も思い当たる節があるのか、みなさん、強く頷かれています。
そんな、ホームページ担当者としての数々のジレンマを抱えつつ、先生方は「どうしたら子どもたちの学習と結び付けられるか」を常に考えられています。

「6年生の国語の授業で『ガイドブックをつくろう』という単元があり、この発展学習として、総合的な学習を使ってガイドブックをホームページ化する授業を行なっている」「給食の感想を児童に書いてもらうときに、写真だけではわからない情報を感想として伝えるように、アドバイスしている。自分は知っているけれど、他の人が知らないようなことを書けば、見た人も喜ぶよ、と。
『そばに入っていたダシのいりこの魚と目が合って怖かった』というコメントを書いた子どもには、思わず最高だと褒めちぎった」「卒業した子どもの作成物も、すべてインターネット上のタイプカプセルとして保存している。しかも、今の子どもたちが同じテーマで調べる際、未だにアクセスされている」「総合的な学習の中で子どもたちの調べたことを見た地域の方が、子どもたちに励ましの言葉や助言をくださる。それが、子どもたちにとって受信側を意識するきっかけになり、もっとわかりやすく書こう、もっとしっかり調べよう、という動機づけになったと感じている」

日々試行錯誤し、手応えを感じたことを語る先生方の表情は、謙虚さの中にもどこか誇らしささえ感じます。

「ホームページに関わる以前は、自分の学年だけを意識をしていたが、担当になって学校全体や他の学年の動きに目が行くようになりました」
そんなふうに担当者としてのご自身の変化をも実感しながら、
「ホームページ作成を通じながら、少しでも他の場面でも役立てられることを教育活動として伝えられたらいいな、と思いながら子どもたちと接しています」という先生方の率直なお話に、聞いているこちらまで思わず嬉しくなりました。

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主催: J-KIDS大賞実行委員会