『J-KIDS大賞2005小学校ホームページ・サミット』リポート

分科会2-B 対外的関係・対自治体交渉等


ホームページ運営に関する課題の解決に向け、行政・保護者・先生方への理解と協力を働きかけるためにどのようにすればいいのか、どのようにしていくべきか、意見交換を行ないました。

「ホームページを立ち上げるには、手段を選ばない根性が必要」
冒頭から、熱い意見が飛び出します。行政や周囲が動くのを待つのではなく、まずは自分がやるんだ、という熱意で動き出すことが、周囲の理解や協力を仰ぐことにつながる、という話題の中で出てきた言葉です。
「自腹でホームページ用のパソコンを購入して、職員室に持ち込んだ」
「教育委員会からの依頼に積極的に応えてきたことが、こちらからのお願いに耳を傾けてもらいやすい人間関係へとつながったのかもしれない」
数々の経験談が飛び出す中、ある校長先生からこんなお話がありました。

「研修等の機会をチャンスと捉え、活かすこと。自分がやりたいこと、やるべきことをしっかりと持って、アピールしていくこと。学校や研究部等の組織を最大限に活かすこと。こういった日々の努力が大事なのだと思う。
必要であれば、人は動いてくれるもの。学校をつくっていくんだという立場で、自ら積極的に足を運び、熱意を示し、人を知る努力・大事にする努力を続けながら、しっかりとした人間関係を築き上げることが大切なのではないか」

さすがは校長先生。自然と頭が下がる、重みのあるお言葉です。
次に、肖像権や個人情報など、保護者のご理解なくしてはクリアできない問題について、議題は移ります。

「今年度から、全家庭に対して、ホームページに子どもたちの写真を掲載することへの同意書を取り付けることになった」
そうお話しくださった先生のいる小学校では、まず新学期のPTA総会の際にホームページの存在をアピール。その上で、家庭訪問の際に、各担任が同意のお願いを行なったそうです。
「同意が得られなかった方は、ホームページを見たことがなく、インターネットに事件や犯罪のイメージを持たれていた家庭だった。こうした方々も含めて、理解と協力を得ていくことが必要」とのこと。
また、同じく、同意が得られないのはインターネットが見られない家庭に多い、とお話しくださった別の先生は、
「ただし、最近では、お友達が載っているのに自分が載っていないのは寂しい、と子どもの方から親にお願いするケースも増えているようだ」とコメント。
こちらの小学校では、ホームページ用のサーバの横に掲載の同意を得られなかった子どもたちの名前一覧を貼って、掲載前に写真をチェックしているそうです。

ホームページの効果を実感しているからこそ、子どもたちの日々の活躍を、笑顔を、作品を掲載したい。でも、何かがあってからでは遅い、という懸念の声にも応えたい。先生方のジレンマがひしひしと伝わってきます。
「最近では、『うちの子を載せて!』とリクエストが来ることもありますよ」
そう言って笑う先生方のお話を伺っていると、問題解決に向けてチャレンジして行こうという、非常にポジティブな姿勢が伝わってきました。

ページのトップへ
主催: J-KIDS大賞実行委員会