第9回全日本小学校ホームぺージ大賞 みんなで応援しよう! J-KIDS大賞2011

村井 純 実行委員長からのメッセージ

このたびの東日本大震災により被害を受けられました皆さまに、心からお見舞申し上げます。3月11日以降、小学校からの情報提供の内容に明らかな変化がありました。子どもたちや保護者・地域のために災害に関する情報を積極的に行っている小学校、また支援の動きを始めている小学校が多数あります。J-KIDS大賞では、学校を中心とした情報共有と発信の意義を再認識し、そのような学校の取り組みを世の中で広げていくことが使命と感じています。

私たちは「頑張っている小学校を応援したい」というコンセプトのもと活動し続けてきました。今こそ、全国の小学校や子どもたちに精一杯のエールを送り、J-KIDS大賞としてできることを実行すべきと考えています。

インターネットは、人間の自由と創造性をサポートし、人と人をつなぐためのインフラとして、ツールとして、当初考えられていた以上のスピードで普及が進み、家庭でも学校でも職場でも社会の中でも、ごく当たり前の存在となりつつあります。今やもう、インターネットを使いましょう、ホームページを作りましょう、と呼びかける段階は過ぎ、これをどのように使いこなして、何を実現するかを考える時代となっています。教育の場においても、インターネットやLANなどの環境整備が大いに進み、これらを使ってどのような教育を行うかということが問われる段階にあります。

J-KIDS大賞は、「小学校ホームページの活性化を通じて情報教育の推進に貢献すること」を目的として2003年に始まりました。これまでの大会を通して、インターネットを十二分に使いこなす小学校が増えたこと、コミュニケーション・ツールとしてのホームページの有効活用が進んだこと、何よりも元気で楽しいホームページが増えたことに、驚きと喜び、さらには頼もしさを感じています。子どもたちにはインターネットでの交流の輪を世界に広げ、日本で熱心に取り組んでいることを世界にどんどん発信してもらいたいと思っています。インターネットを通じて、子どもたちが未来の地球を作っていくための力を身に付けてくれることが私の願いです。

また、子どもたちの学習に対して、地域の人々や専門家がメールやブログでアドバイスをしたり、ホームページがきっかけとなり、児童の安全確保のために地域の連携が一層深まる、などの事例も見られます。そこには、情報教育の教材という範疇を超えた小学校ホームページの社会的な役割が示唆されているように感じます。

ホームページを通じて小学校が日常生活の様子を積極的に開示することにより、保護者や地域社会の関心・支持、さらには積極的な協力を引き出し、ひいては、子どもたちを守り育てる健全な社会実現へとつながっていくことを願ってやみません。

村井 純

慶應義塾大学 環境情報学部長・教授

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