第10回全日本小学校ホームぺージ大賞 みんなの毎日は宝物! J-KIDS大賞2012

J-KIDS大賞2012表彰式の模様

10周年でフィナーレ、最後の大賞に輝いたのは?

寒さから一転、春の陽気となった2月2日。2003年に始まったJ-KIDS大賞も10周年の今年でついにフィナーレです。昨年6月、過去最大の20,741校を対象に始まった審査もいよいよ3つの大臣賞と大賞の発表を残すのみとなり、頑張ってきた子どもたちにとっては胸の高鳴る最終選考です。西新宿の損保ジャパン本社ビル43階で行われた表彰式典には、最終選考に残った代表10校の子どもたちと先生、関係者の皆さんなど総勢230名が集まりました(当日の授賞式の模様はUSTREAMとTwitterで生中継され全世界に向けて配信されました)。

最終選考に残った10校を代表する子どもたちは開始時刻の午後1時が近づくと風船で飾られた会場の入り口に続々と姿を見せました。首にかけたメダルをキラキラさせながら、少し緊張しながらも、きりっとした面持ちで席につきます。きっと、ホームページを一緒に作ってきた学校の仲間たち、先生や保護者の方々からたくさんの激励を受けてきたのでしょう。表彰式に先立って、子どもたちの心を和ませてくれたのが、女性4人のフルートアンサンブルグループ「LYNX」によるお祝いの演奏です。小さなピッコロから大きなバスフルートで奏でる美しい音色が会場を包みました。




ベスト8・デジタルイメージ賞・グローイングアップ賞の表彰

20,741校の中から選ばれた10校の子どもたち

開会後、さっそく行われたのがベスト8、デジタルイメージ賞、グローイングアップ賞の表彰です。学校ごとに金屏風の置かれた壇上に上がり、表彰状を受け取った後、記念撮影です。各校とも金色のメダルと笑顔が輝いていました。

ベスト8


山形県代表
天童市立長岡小学校


茨城県代表
牛久市立ひたち野うしく
小学校

新潟県代表
新潟市立亀田東小学校


静岡県代表
浜松市立大平台小学校

和歌山県代表
新宮市立王子小学校

岡山県代表
早島町立早島小学校

広島県代表
尾道市立土堂小学校

鹿児島県代表
いちき串木野市立川上
小学校







デジタルイメージ賞


熊本県代表
人吉市立中原小学校


グローイングアップ賞


千葉県代表
印西市立内野小学校


J-KIDS大賞・文部科学大臣賞・総務大臣賞・経済産業大臣賞の発表

壇上では、驚きの表情と、快心の笑顔!

10校の表彰が終わると、いよいよ最終選考結果の発表です。

まずは経済産業大臣賞の発表です。ドラムロールが鳴り響き、発表された受賞校は新潟県代表の新潟市立亀田東小学校。大きな拍手の中壇上に上がった子どもたち。賞状とトロフィー、賞品目録を手にして笑顔で写真に写る姿は、とても頼もしく見えました。

次は総務大臣賞の発表です。受賞校は鹿児島県代表のいちき串木野市立川上小学校でした。初めてのベスト8入りで総務大臣賞も受賞です。学校の代表として壇上に上がった3人の子どもたちはほおを紅潮させ、ドキドキ感が会場いっぱいに伝わってきました。

続いて文部科学大臣賞を受賞したのは静岡県代表の浜松市立大平台小学校です。この日は学校行事と重なってしまったため、先生が子どもたちの代わりに表彰状を受け取りました。情報広報委員会の子どもたちの写真と「一緒に」写真撮影です。

そして、ついにJ-KIDS大賞の発表です。ドラムロールの後、読み上げられた学校名は「千葉県代表 印西市立内野小学校!」。「わぁ」と顔を見合わせる内野小代表の子どもたち。今年初めてグローイングアップ賞を受賞し、同時に大賞も手にしたのですから喜びもひとしおです。喜びながら涙があふれる姿に、会場中が感動に包まれました。村井実行委員長が代表の6人それぞれと固く握手を交わします。写真撮影ではとびきり素敵な笑顔を見せてくれました。

経済産業大臣賞


新潟県代表
新潟市立亀田東小学校


総務大臣賞


鹿児島県代表
いちき串木野市立川上小学校


文部科学大臣賞


静岡県代表
浜松市立大平台小学校


J-KIDS大賞


千葉県代表
印西市立内野小学校


村井実行委員長の講評

「今、一番勇気をもらえるのは小学校のホームページ」

受賞校の皆さま、本当におめでとうございます。今年は、J-KIDS大賞にとって10周年という区切りの良い年でもあり、最終回でもあります。

21世紀になった時、インターネットを使って新しい社会・経済・教育をつくっていくにはどうしたらいいのかを改めて考えよう、という動きが日本中に広まりました。その中の課題の一つが、小学生がどうやってインターネットを経験して、新しい社会をつくっていけるのか、ということでした。

子どもたちが健やかに成長し、未来を担う人材となることは、本人だけでなく家族や街全体の願いでもあります。こうした願いを形にするにはどうしたらいいだろう。10年前、そんな議論の中から、甲子園の野球大会のように、街ぐるみ、家族ぐるみ、日本全体で、子どもたちが頑張っている姿を応援できる仕組みをつくりたい、と思って考えたのがJ—KIDS大賞でした。

ただ、まだあまり馴染みのない『インターネット』の甲子園に、「みんなで参加する」というのは難しいことでした。そこで、協賛・協力企業の関係者や専門家など1000人以上の社会人ボランティアの皆さんが、頑張っている小学校のホームページや、伸びてほしいホームページを探しにいき見つけ出すことによって、小学校にあまり負担がかからないような方法を採用しました。ホームページが『インターネット』であることにより、みんなが参加することが可能になったのです。これが、J-KIDS大賞の大きな特長です。

開始から10年が経ち、第1回目に6年生だったJ-KIDSの先輩が大学を卒業して、社会で力を発揮し、新しい未来を作っていく年となりました。ホームページを開設している小学校は95%を超え、日本のほとんどの小学校がホームページを作っていることになります。今日の受賞校のように輝いているホームページが見本となり、日本全国の小学校ホームページがとても良くなっているので、こちらも選ぶのが大変でした。10年前にはなかったソーシャルネットワーク、ビデオストリーミングなどの新しい技術も次々と出てきていますが、それらを使いこなしている点も素晴らしいです。

日本が様々な新しい出発をしていくと言われている今、小学校のホームページづくりというのは、一番勇気づけられる取り組みと思います。日本中が皆さんから勇気をもらい、皆さんのやり方から学んで未来を作っていくことになるのだと思います。

受賞された皆さま、改めておめでとうございます。そして、この10年間支援してくださったたくさんの方々に心からお礼を申し上げます。

今日は、このすばらしいJ-KIDS大賞の卒業式を皆さまと一緒に祝いたいと思います。ありがとうございました。

10周年特別企画

 

村井先生の課外授業「私たちとインターネット」についてはこちらへ

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レセプション

みんな笑顔で、会話もはずむ交流会

表彰式の後、中島洋実行委員の発声で、レセプションの始まりです。大人はシャンパン、子どもたちはジュースのグラスを手に乾杯しました。 テーブルに並んだ料理をお皿に取り分ける子どもたち。今回は特別に10周年記念のオリジナルケーキも用意されていました。オープニングを飾った「LYNX」のミニ・コンサートも始まり、和やかなムードの中、交流が始まりました。

レセプション会場の中央のテーブルにはパソコンが並び、各受賞校のホームページが閲覧できるようになっています。会場には子ども向けの楽しい企画ブースも。顔写真入りの名刺を制作してもらったり、当日のスナップ写真を眺めたり、動くおもちゃ作りに取り組んだり、子どもたちが夢中で取り組む姿が見られました。

顔写真入りのJ-KIDS大賞オリジナル名刺は、交流の場で大活躍です。普段ブログでやり取りをしているお友達と初めてご対面!ということもあり、素敵なエール交換の伝統です。子どもたちは受賞校同士の交流に留まらず、「よろしくお願いします」と頭を下げ、実行委員・選考委員とも立派に名刺交換していました。

受賞校からの喜びのコメント

歓談も弾み、レセプションも中盤に差しかかったころで、受賞校挨拶です。
まずは経済産業大臣賞の亀田東小学校です。6年連続でベスト8に入っている同校の子どもたちからは「これからもこの伝統を守って発信し続けていきたい」「新潟県の代表として、この場に立っていることをとてもうれしく思います」と頼もしいコメント。また、「賞を意識せずに頑張ってきましたが、今回の受賞が子どもたちの自信につながるので、賞をいただけてとてもうれしいです」という先生の言葉から、先生と子どもたちの間の信頼の強さを改めて感じました。

続いて総務大臣賞のいちき串木野市立川上小学校。ホームページ担当の先生は、「すばらしい賞に恐縮しています」と付け加えながら、「校長先生をはじめ職員全員が協力して取り組み、全校児童13名も教えあい、支えあいながら情報発信してこられたから」と日頃の頑張りの様子を話されていました。「13人は、1人で何役もこなすスーパーマン・スーパーガール」と紹介された児童を代表して来てくれた3人の女の子は「昼休みなどを使い、毎日交代でブログを書き続けたおかげです。本当にありがとうございます」と、とてもうれしそうに話してくれました。

続いては、昨年に続いて文部科学大臣賞を受賞した浜松市立大平台小学校です。ホームページ担当の先生は「委員会の子どもたちを本当に連れてきたかった。きっとこの結果に大喜びしていると思います」と報告。また、「新興住宅地にある開校8年目の新しい学校ですが、『ブログ見たよ』と地域住民の会話も弾み、ホームページを通して地域がつながってきた」と、小学校ホームページの活性化が地域住民のつなぎ役になったエピソードも披露されていました。

最後に、J-KIDS大賞を受賞した印西市立内野小学校です。教頭先生は「10周年の記念すべき年に大賞をいただけたことは大変光栄。教職員と子どもたち、保護者、地域が協力してやってきたことが評価されてとてもうれしい。この10年を振り返ると、学校もJ-KIDS大賞の取り組みに支えられ、勇気をもらってきました」とあいさつ。「子ども版内野小公式サイト」をリーダーとなって運営している6年生代表の6人は「大賞をとれると思わなかったのでとてもうれしい。これからもっと充実したサイト作りを目指したい」と口々に話していました。

楽しい時間も終わりが近づき、中締めのあいさつを大川恵子実行委員から頂いた後、「ここでメッセージが届いておりますのでご紹介致します」とサプライズメッセージのアナウンスがありました。なんと第1回J-KIDS大賞を受賞した印西市立大森小学校の卒業生が手紙を寄せてくれたのです。「このたびは10周年おめでとうございます。当時6年生だった私は10年前この式に参加させてもらいました。思い出すととても懐かしくなります。インターネットの技術が進歩した今、皆さんが培った技術は間違いなくこれから生かされます。今日というすばらしい日が大人になってからも心温まる思い出になるでしょう」。今は大学生になった先輩からの思いがけないメッセージに子どもたちも感激した様子。耳を傾けながらそれぞれが自分の「10年後」を思い描いたかもしれません。

レセプション終了後、学校ごとに記念撮影をし、お土産をもらって子どもたちは会場を後に。「今日の結果を早く学校のみんなに伝えたい!」と話す子も多く、友だちへの報告が待ちきれない様子でした。J-KIDS大賞は今年で最後となりますが、表彰式やレセプションで贈られたたくさんの温かい拍手と激励の言葉がこれからも子どもたちのすばらしいチャレンジ精神を支えていってくれることでしょう。

当日の式典にご参加・ご協力いただいたたくさんの皆さま、本当にありがとうございました。



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