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気になる選考の結果は?
県代表選考ボランティア座談会 (1)

images_座談会 (1)

ボランティア代表:倉重恵造 石井薫 村上隆三 塚田正治 岸正之
コメンテーター:豊福晋平
(国際大学グローバルコミュニケーションセンター講師)
司会:藤永章(J-KIDS大賞実行委員会事務局)



司会:J−KIDS大賞県代表選考座談会を始めさせていただきます。本日は、ボランティア代表として、一次選考と二次選考の両方でお手伝いいただいた5名の方々におこし頂いております。また、コメンテーターとしてJ−KIDS大賞のアドバイザーのおひとり、国際大学グローバルコミュニケーションセンターの豊福先生におこし頂いております。そして司会は、J-KIDS大賞実行委員会事務局を担当しております藤永が務めさせて頂きます。どうぞよろしくお願いします。

一同:よろしくお願いします。


県代表選考の流れ

司会:最初に、県代表選考の過程を、ご説明させて頂きます。今回は、都道府県代表校等として、各都道府県1校、特殊教育小学校から1校、在外日本人学校から1校の全49校を選出しました。県代表選考決定までの流れですが、最初に選考対象校の調査をやっています。大会の特徴の1つが応募を前提としないコンテストということで、国際大学グローバルコミュニケーションセンターからインターネット上で公開されている小学校ホームページのデータをご提供いただく共に、事務局への応募も受けつけまして、最終的に12,180校のホームページを選考対象としました。次に、これらを対象に約500名のボランティアの皆さんに48項目のJ-KIDS大賞評価指標にしたがって、1次選考をお願いしました。この指標は豊福先生と一緒に策定したのですが、最初の案ではいくつぐらいでしたでしょうか?

豊福:58くらいですね。

司会:そうですね。58では選考に時間がかかり過ぎるので、もうちょっと簡略化して簡便な指標をということで、最終的に48項目のものに落ち着き、理想の小学校ホームページのチェック項目ということで確定しました。1次選考は、ボランティアお一人30校を目標にして頂いて、自分が選考したい学校を任意にご選択できる、そういうやり方でやりましたが、次の2次選考では1つの県代表を決めるということで、同じ人が同じ目線で1つの県を見ていただき、それによって、ここが文句なく一番だろう、という所を決めて頂くという形が良いだろうということで一県一担当制をしいて、選考をお願いしました。今日お越しのボランティアの方々には、それぞれ1県をご担当頂いている、という形になっております。各都道府県で最も高い評価を得た学校を、都道府県代表候補として確定した後、7月7日から最終選考として、ボランティアの皆さんが2次選考で評定して頂いた内容を、事務局が再度チェック、確認させて頂くということをやっております。こうして、全体的なレベル合わせ、目線合わせを行ったのち、全ての各都道府県代表校へJ−KIDS大賞への参加意志をご確認させていただき、一覧のような都道府県代表校等が確定、7月22日にニュースリリース、という流れになっております。
今日お越しの皆様には、一次選考も評定して頂いて、その後2次選考も1人1県担当で評定して頂いておりまして、いわばスーパーボランティアと言いますか、ボランティアの中でも特に今回多大なるご協力を頂いた皆様にお集まり頂いております。

県代表選考結果の分析

司会:続きまして、県代表校選考結果の分析について、豊福先生の方からご説明をお願いします。

image_座談会の様子豊福:今回、全部で48項目の尺度を用意させて頂き、それぞれの項目毎に2段階から3段階に分けて、評定をして頂いています。それぞれに配点がしてあり、項目によって重要度が高いものについては2倍3倍の傾斜配点をしています。そして、これらを合計して選考を行なうというような形です。
J-KIDS大賞評価指標をご覧ください。上から順に、基本、それから教育研究とか教育計画、それから運用、これは更新の頻度とか、運用体制を見ます。それから広報ということで、広報の資料でありますとか、学校生活の記録、それからPTAとか卒業生の情報とかそういったものがあります。5番目が機能ということで、主にこれはページデザインとかレイアウトとかの項目があります。最後に総合ということで、どの程度使いやすいか、或いは差別化がなされているかということで、評定をして頂くということになっております。
まず、それぞれの尺度に関してどのような結果が出ているのか、ざっとお見せします。図1をご覧ください。

図1
※ 詳細について http://www.i-learn.jp/を参照ください。

正規分布にほぼなっている項目もあれば、ゼロにかなり偏って配点がされている項目もあります。これを見て頂くと、例えば機能ですと、結構高い点数を取っているサイトもある一方で、広報などは典型的ですけども、ほとんど点数を取れてないサイトが多くなっています。学校毎の差がつきやすいような配点にしていることも影響していると思われます。これを総合計したものの分布が図2になります。

図2

平均点がだいたい41.37です。最もグラフの高い所が35点から40点の所になり、結構低めに集中しているという形です。高い方の点数はどうかということで見ていきますと、全部の尺度を合計すると、156点が最高になるのですが、今回の選考で、最高点を付けたのは118点でした。最低点はご覧になって分かるように、0点の学校がありますので、0から118の中に学校が入っており、上位校は70点代くらいまでの間に集中して入ってきています。
この様な結果から、図3のように、

図3

上位の1%に入っている学校が88点ですので、そういう意味では高い点数を取っている学校がかなり少ないということが分かると思います。全体的な傾向からいきますと、上位の学校はそういう所で、点数がかなり絞られて出て来ているのですけども、点数の低い学校、それから、平均的には30から40点台のところにある学校が多いということになります。小学校ホームページをご担当されている方々には、今後この尺度を使って、より一層ホームページの充実をしていっていただきたいというふうに思っています。

ボランティアに応募した理由

司会:今回のボランティア募集ですが、最初は100人から200人くらいを予定して、事務局としては、1人50校程度見て頂いても、200人で十分かなぁと考えていたんです。ところが、いざ蓋を開けてみると、500人以上応募して頂くことになって、嬉しい悲鳴をあげることになりました。まず最初に皆さんに、何故ボランティアに応募されようと思われたのか、お伺いしたいと思います。

倉重:私の息子が6年生なんですが、子どもが行っている小学校はどうなんだろうな、とそういうふうに思っていたところがありまして。また他に、ボランティアといっちゃなんなんですが、少年野球のコーチもやっていて、小学校へよく出掛けて行っています。そういうこともあったりして、ホームページが上手くできてるかとか、そういう所よりも、学校でどんな事をやってるのかなと、そういう事に興味をもって見てみたかったいうことです。

石井:私は、子どもが4年生なのですけども、学校の広報委員っていうPTA活動をしているのですが、一番初めに学校のホームページを見て、落ち込んだんです。ひどいって…(笑)。で、周り近所の小学校を見ていたらそこそこあんまりどんぐりの背比べじゃないかって安心したんですけども。今回、他の所も見られるというので、近くの所よりもちょっと遠くを見たい、また子どもも、親が見ていると気になるらしくて、一緒に見たいということもあり、応募しました。

村上:最初募集の話を耳にした時に思ったのは、出身の小学校ってどういう風に今なっているのかな、ということです。出身の小学校から段々、昔通っていた小学校の近くの小学校とか、今住んでいる所の近くの小学校ですとか、妻の実家の小学校ってどうなんだろうとか。外からは見るけれども、実際もう小学校には、選挙で中に入るくらいしかないので、ちょっと見てみたいなっていうのがありました。確かに30校、50校っていうのは興味の範囲内で出来るのかな、と思います。あと一番大きかったのは、パソコン買い換えて、ちょっとホームページも見易くなったっていう所があって、それならボランティアというかお手伝いがし易いのかな、という所がありましたね。

司会:ADSLにされたんですか?

村上:そうです。

司会:ボランティアの皆さんのインターネット環境には差がありまして、家からだと遅くて、全然見られないんです、と言って、知り合いの家まで行ってパソコン貸してもらって評定された方も中にはいらっしゃいました。次に、塚田さん如何ですか?

image_座談会の様子

塚田:私の子どもは、もう2人とも成人していて、小学校とはほとんど縁の無い家庭環境なんですけども、そうは言っても自分の昔通っていた学校ですとか、子ども達の通っていた学校の様子が、改めて見る機会が出来るんで、ちょっとやってみようかなぁという本当に軽い気持ちで参加させて頂きました。ちなみに、出身校の学校のホームページはまだ出来ておりませんでした。子どもたちが通っていた学校も非常に内容が乏しい、寂しい限りだったんですけども、比較的東京の23区で公立の学校っていうのは、あまりそういう所には力を入れていない学校が多いような印象を受けました。とにかく、色んな学校の様子を見させて頂こうかなぁという気持ちで、参加させて頂きました。

司会:ありがとうございます。続いて岸さんは、既にパソコン教室などいろいろなボランティアをやられていますけど、どのような動機で応募されたのでしょうか?

岸:今おっしゃられたように非常に多くのボランティアをしています。今回小学校のホームページコンテストを聞いた時、一番先に浮かんだのが、今私が一番力を入れているボランティア、ふれあいのまちづくり事業のことでした。これは行政と社会福祉協議会が、地域に根差した、住民が主体となるふれあいのまちづくりをやっているんですね。例えば高齢者福祉であるとか、或いは障害者の福祉であるとか、或いは青少年育成とかやっているんですけど、その立ち上げる単位が「小学校区」なんです。なぜ、小学校区を単位にしてるのですかって聞いた時に、3千から6千戸ぐらい集まった小学校区ですと、その地域の環境がよくわかっていて、その地域の課題が結構明確になるんだそうです。それで、小学校単位でその推進組織を立ち上げて、今やっている所です。こうして、小学校に、既にかなり密接に今まで関わってきたんですが、そのホームページコンテストという点で、非常に興味があったのは、やはり地域の活動を進めていくと情報をいつでもどこでも取り出せるものが必要なんですけれども、それがホームページ、やはり小学校のホームページに集まると、本当にいいなぁと思ったんですね。『あっ、これじゃないか』と。情報拠点は小学校なんじゃないか、と。それで、こういうホームページコンテストが根付いてくれば、小学校ホームページのレベルも段々高くなってきて、小学校だけの情報ではなくて、その地域にお住まいの方の情報も、結構出てくるといいなあと思いました。そういう観点でもうこのボランティアは私にとっては大ヒットでしたね。『あ、これだ!』っていう感じで、ボランティアに参加したんです。

司会:豊福先生、コメントをお願いします。

豊福:私自身は学校にも行きますし、教育委員会のお仕事もすることがあるんですが、子どもが楽しい学校であってほしいなとか、保護者にとって必要なものは何だろうなとか、ちょっと違った所から見てみたいなと前々から思っていました。学校のホームページは、正に自分がそこの卒業生だから、近くに住んでいるとか、或いは何かの縁で行ってみたい所とか、そういう事で見ますが、残念ながら実際に学校へ行っても校門の中に勝手に入るのが難しいのが現状です。で、中でわいわいと楽しそうにやっていること、是非そういうものを外に出してほしいなぁ、もっとアピールしてほしいなぁと、そういう気持ちを前々から持っていました。
ところが、学校の中はどうかというと、学校の中からそういったものを外に積極的に出そうというような、自発的な動機付けってあんまりないんです。というのは、ある講義で、生徒になっている、多分現職の先生だと思うんですが、その方から『別にね、ホームページで宣伝しなくても生徒はやって来るんですよ。何を宣伝する必要があるんです。』と言われました。確かに、ホームページを運営するのが大変な事はよく分かります。しかし、それは内外の温度差として、これから結構問題になりつつあるのではないかと思うんですね。むしろ学校の外で私達が持っている感覚というものを、学校の側にも理解してもらって、普段やっている事を別に気取らなくてもいいから表にもっと出すような、そうしたムーブメントのきっかけに、J−KIDS大賞がなればいいなあ、と思っています。

岸さんから、小学校の1校につき3千戸から6千戸というお話がさっきあったのですけど、これは重要な話で、小学校だからこそ出来る事ってたくさんあると思うんですよ。中学校・高校になると、今度は生徒自身が自分で考えてやる事がとっても多くなるので、親はあまり教育活動に関わらなくてよくなっちゃうんですね。だけど小学校や幼稚園の場合は、親と先生と付きっきりでいろいろ話をしたり調整をしたりしないと、やれ具合が悪くなった、明日は運動会だから手伝いに行かなきゃいけないって、そういう事がたくさんあります。そういう意味では、元々学校と保護者が近い立場であるし、しかも小学校っていうのは自分の地域の周りを見ながら社会科で勉強して、生活感で勉強しながら大きくなっていきますから、それ以上の年齢になっちゃうと、多分見えないであろうその地域の歴史とか、周りにいるおじちゃんおばちゃんとか、そういう存在っていうのにとってもよく気付いたりする、そういう学校ですよね。なので、ホームページ自体が非常にそういう意味で地域性がより豊かになりやすいと、そういう要素をたくさん持っていると思います。ただ単に教育機関として小学校があるのではなくて、それは地域を代表する、地域の記憶がその学校に残されている、というような発想があってもいいのではないのかなぁ、ということはずっと思っていました。

司会:現在の小学校のホームページ保有数はどのくらいでしたでしょうか?

豊福:文科省の統計が出たばかりなのですが、54%です。

司会:ということで、皆さんのご出身のホームページが無いのも頷けるというか、まあまだそういう状況であるということです。


----- 座談会 (1) おわり/(2)につづく -----

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主催: J-KIDS大賞実行委員会