第10回全日本小学校ホームぺージ大賞 みんなの毎日は宝物! J-KIDS大賞2012
受賞校インタビュー

J-KIDS大賞 2004年度 受賞校インタビュー (2) 相良南小学校

準優勝校熊本県 球磨郡相良村立相良南小学校

相良南小学校:大平和明校長 溝口博史教諭 保護者の方々
インタビュアー:選考委員 豊福晋平

相良南小学校は、熊本県の球磨郡相良村にあり、周りを山の緑に囲まれ、小学校のすぐ近くを川辺川が流れています。相良村には、特産物のお茶をはじめ、たくさんの素晴らしい自然や歴史があります。朝には頻繁に霧がたちこめて小学校を包み込み、独特の雰囲気をかもし出しています。
全校生徒284名の小学校で、子どもたちは元気に挨拶をしてくれ、笑顔があふれる小学校です。

ホームページのアイコンをすべて児童の絵と文字を使用されていますが、その発想はどこから生まれたものですか?

先生最初は市販のイラストを使って、普通のTOPページだったのですが、何もおもしろくなかったんです。じゃあ、子どもの絵かなって話になって、そうしたら評判が良かったんです。他にないかなって、字があるよなって。そんな感じでした。

相良南小らしさとか、素朴さが伝わるホームページになっていますね。
今回J-KIDS大賞を受賞して何か変わったことはありますか?

校長校長会の場で、他の校長から受賞のお祝い言葉をもらうとともに、「うちの学校もやりましょう」と言われ、相談されました。学校のトップの校長がホームページを立ち上げようという話をされること自体が、今回私たちが大きな賞をもらったひとつの波及効果だと思っています。

保護者の方へ ホームページができて変わったことはありますか?

保護者小学校の顔が見えるようになりました。日頃から学校とはお付き合いはあるのですが、そこで得られる情報はほんの一部だと思います。ホームページができたことにより、学校が何を考えているのか、子どもたちはどんなことを学んでいるのかなど、一段と見えるようになったと思います。

保護者毎日新しい情報が掲載されるので助かっています。日頃見られない学校行事や子どもたちの様子が見られることで子どもとのコミュニケーションにも役立ってますし、修学旅行のときは、リアルタイムで子どもたちの様子がホームページで見ることができましたので、とても楽しく、また安心できました。

学校と保護者・地域の関係はどうあるべきと考えていらっしゃいますか?

保護者学校に塀とか囲いとかがなくて、自由に安心して安全で過ごせるような地域づくりを続けて行ければと思います。そして子どもたちを地域全体で育てていければ、子どもたちが受ける気持ちも違うのではないかと思いますね。だからそういった環境というものをいつまでも続けて残すというのが、保護者や地域の務めじゃないかと思います。

ホームページによる情報発信についてどのように考えていらっしゃいますか?

校長信頼関係というのは情報共有がベースだろうという気がしています。情報発信し、共有することで、保護者との信頼関係、地域の方との信頼関係、私の知らない方々との信頼関係の構築の一助となると考えています。
「相良南小学校は頑張ってますよー」、「子どもたちが元気出してますよー」って情報を発信することが信頼関係につながる気がしますね。
別に学校便りなど紙でも出していますし、村内にも回覧板を回していますが、それでは発信できる情報量は限られていますから。その点ホームページは見ようと思ったら、世界中どこからでも、情報量の制限なしに必要なときに見られるわけですからね。そういう点も意識しなければいけないと思っています。

学校と地域とを結び付けているのが信頼関係なのですね。学校と地域との強いつながりの中で、小学校自体が地域の拠点となって、情報発信していければ良いですね。

先生ホームページで便利になりましたが、そこでリアルのコミュニケーションがなくなったら困りますね。ホームページと並行して、コミュニケーションを大切にしていかないと。人間と人間の接点があって、はじめて信頼関係が成り立つんですよね。

今後の抱負と課題をお聞かせください。

先生今後、これをどのように他の教職員に広げて行くか、というところが課題ですね。 それから、ホームページにデータが蓄積されて、タイムカプセルのように何十年後かに、「お父さん、小学校の頃こういう絵を描いたんだぞっ」と、ホームページから子供に見せられれば、素敵なことだと思うんですよね。

校長情報の発信は、全職員がしなきゃいけない。いろいろな形、プリントでも情報発信している。ただホームページでいろいろな方に見てもらう情報発信の仕方もあるんだよと。それは担当一人がするのではないんだよと。情報というのは内で共有しながら外に出して行くんだよという意識を持たないといけないと思います。今まで紙に書いていたものを、子どもに配っているものを、もうちょっとたくさんの人に見てもらおうというような意識改革が必要だと思っています。

相良南小学校のホームページは、学校と保護者・地域との「つながり」に大きな役割を果たしているようです。子どもたちが元気でいきいきしているのは、このような「つながり」の中で生活しているからなのでしょう。
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