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『J-KIDS2007小学校ホームページサミット』リポート
トークセッション
西村 コーディネート役をさせていただきます西村です。先ほど皆さんから、講演を聞いた感想を出していただきましたので、まず僕の分に寄せられたものをご紹介します。
「調べ学習で答えがわからなくてもいい、という話は感心しました」「学校の授業はトップダウンになっているように思います」「教えることの意味について立ち止まって考えました」「時間虫めがね、興味をもちました。真似したいです」
 
どんどん真似してください。時間のスケールという観点でもう1点。学校という装置は長期間、地域に残る施設です。定点観測のチャンネルとして優れています。例えば授業で習う温暖化。廊下にペンレコーダーの温度計を設置して、観測するのです。すると何十年後かには、長いロール状の実測記録がそこに残されます。そのほかの感想も紹介します。
「ツールありきではないと実感」
「一緒に学ぶスタイルに共感を覚えた」
豊福 私が教育とコンピュータの研究を始めたときの、最初の壁がともに学ぶ環境づくりでした。教材の中に、参加できる要素をつくろうとして苦労しましたので、共感します。
南澤 子どもたちは、場と状況さえ与えれば、考えようという気持ちはあるのです。考えるという気持ちが高いことが、学力だと思うのです。それには児童同士、そして先生同士、一緒になって学ぶんだという気持ちが必要だと思います。瀬部小では授業研究は特にしませんが、公開授業をしています。先生それぞれの持ち味を生かしていくのが狙いです。
西村
 
子どもたちが取り柄や持ち味みたいなものを生かすには、まず先生自体の持ち味が出ていなくてはならないということですね。では豊福さんのへの感想に移ります。
豊福
「学校の地域連携を通じて地域力へ昇華する、その具体的な取り組みを紹介してください」
この質問はどなたが書かれたのでしょう。
南澤
 
僕です。地域連携という言葉の中で陶酔し具体的なことができないことがあるので。
豊福 これはとても時間がかかる取り組みです。地域力を見せるがために無理をするストーリーだけはつくりたくない。今日は、世田谷区立東玉川小学校の黒澤校長にお越し頂いています。地域運営学校をご担当されていますので、話の補足をお願いします。
黒澤
 
6年前、学校外部評価や学校運営参画を導入するにあたり、教職員は当初、苦情がわっと押し寄せるのではないかと、不安視していました。しかし同時に、総合学習の時間で素材や人材を求めて地域に出て行くようになると、変化していったのです。地域が学校に入り、学校も地域に入るという双方向のかたちができてきたのです。世田谷区内の95校の全ての小中学校には、学校協議会があります。地震の際など、協議会を運営する地域の方が学校に駆けつけ、ここを避難所として活用できるようにしてあり、鍵を渡しています。こうした具体的で身近な接点により真剣みが増し、学校への参画意欲を後押したと思います。今後の発展に必要なのは、活動を広く伝えることでしょう。それは管理職の仕事です。そのためにはホームページは不可欠です。そうした状況下で、今回、コミュニティスクールのモデル校となりました。校長や担当教職員が替わっても、引き継がれていく形態としないと、価値がないと思っています。
豊福 ホームページを育てるには、時間がかかります。一足飛びにやろうと思わないで地道に積み上げていくこと自体が、一つの答えになると思います。
西村 南澤先生に寄せられた感想で、議論されたいことはありますか。
南澤
 
中学校のホームページなどでは、生徒自らが教師への悪口を書き連ねることがあり、教育委員会は苦慮していると聞きます。負の面は確かにありますが、良識を持って対応するしかないと思います。クレームに関しても、講演でも申しましたが、できるだけこれを公表していくことで、問題解決に当たっています。
西村 企業のホームページ制作をする際も、同じです。企業もクレームを恐れますが、もし何かクレームが来たらそれは、コミュニケーションをとるチャンスなのだと伝えています。来た球をどう返すか、相手はこちらの出方を見ているのです。きちんと対応すれば、それによって信頼を築くこともできるのです。
豊福
 
悪口を言う人は、実は関わりたいから言ってくるケースが多い。学校でもしかり。何かチクチクいう保護者の方は、実は学校の活動に関わりたいのです。それを受けとめて拾い上げると、逆に、強い応援団になってくれます。
西村 お時間となりました。変則的なパネルディスカッションでしたが、追加で質問がある方は、各人を捕まえてぜひご質問ください。ありがとうございました。


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