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『J-KIDS2007小学校ホームページサミット』リポート
分科会B:『開設までのプロセスや更新などについて
1)「ゼロから立ち上げるホームページ」
 
今秋、開設したばかりです。ホームページを作った経験はこれまで全くありませんでしたので、学校においても自分にとっても、まさにゼロからの挑戦となりました。かつては興味もありませんでしたが、青年海外協力隊のメンバーとして南米に2年赴任したことがあり、このときに情報メディアとしてのITの必要性は実感しました。私の学校は知的障害をもつ子どもたちのための養護学校です。小・中・高・訪問学校とあり、職員は120名を超える体制で運営しています。そのためホームページの担当者もこの4グループからそれぞれ選出し、8名のチームで運営しています。開設にあたり、チームで4回の話し合いを行いました。目指すものを決め、内容を検討し、ガイドラインを作成し、ソフトの研修を行いました。また、これを更新して行くにあたり、何を目指していくかということも検討しました。当校は地域との活動も多いので、開かれた学校づくりを伝えること、また繰り返し見たいと思わせるホームページにしていくことが大切であると考えています。

2)「地域や外部にも発信すべき内容」
 
これまで多くの学校においてホームページ開設に意欲的な様子が語られてきましたが、当校の場合は異なり、クレーム対応などへの懸念からあまり前向きではありませんでした。保護者をはじめ学校に来られる方々は、学校のほんの一部しか見ていません。もっと子どもの目線で、子どもの立場から学校を紹介したいと思い、写真を主にしたホームページを作りました。複雑な構成は避け、温かくほのぼのとした雰囲気が評価されたようで、先頃、地域の賞を受賞しました。それが、学校経営としてホームページの重要性を認識するきっかけとなりました。表題の地域に関する発信においては、学校評議委員に手伝っていただいています。今後の目標は、子どもたちもホームページづくりに参加させること、感動を共有できるような掲示板などを設けること、電子会議室のような意見交流の場を作ることです。写真の扱いには課題も残りますが、ケースバイケースで対応していくしかないと思っています。


3)「学校を開く手段としてのホームページ」
 
人口1000人という島にある小学校で、児童は全校でわずか50名ですが「攻めて仕掛けて活性化!」をモットーに、校長の立場でホームページを運営しています。普段から、小中学校ともに行うあいさつ運動や、オープン参観日があるなど、地域に密着した学校です。その様子をどんどん外部に出していこうと考え、一眼レフ片手に校内を回り、動きのあるいきいきとした写真を撮るよう心がけながら取材に励んでいます。授業参観しながら撮影していると、学校の様子を把握することにもつながるのです。給食にウニ飯が出たこと、苗から花を育てていること、学校から外に出て火山の噴火口の写真なども撮影し、掲載したこともあります。アップされるのを楽しみにしているという声を頂く反面、中傷めいたメールも島外から届いたこともありました。まだネット社会が健全に発達していない証左だと思います。


4)「学校サイトに対する教職員の取り組み」
 
開かれた学校づくりを推進するために、ホームページを運営しています。学校の組織の中に「ネット運用委員会」というものを組織しており、そこで保守管理や啓発・研修、校内LANのメンテナンスなどを行っています。とはいえ日々ホームページを更新していくには、教職員が研修などでパソコン操作やITについて学んでいく必要があり、実際には、その時間さえ確保するのが難しいほど教職員は多忙です。そこで、誰でも手軽に始められる利点があるブログをベースにしたホームページを構成しました。学校のことがすぐにわかっていい、と保護者からも好評です。肖像権や個人情報の問題は、事前に同意書をもらうことで対処しています。写真については個人が特定できないよう意図的に解像度を落としたことがありましたが、これに対し画質を鮮明にして欲しいという声があがりました。アクセス解析をすると県外から閲覧者が多く、どうやら離れて暮らす親戚や親類がご覧になっているようです。


5)「BLOGやXOOPSを取り入れる」
 
簡単に多くの先生にホームページづくりに参加してもらうために、ブログとXOOPS(ズープス)を活用しています。ブログは、「教育方針を伝える管理者のみが投稿するもの」「保護者や地域の人々などみんなで作るもの」「子どもたちが投稿するもの」「食育・給食のブログ」と、4種用意しています。ズープスは、セキュリティが強化されたサービスで、HTMLではできないモジュール利用を目的に導入しました。文字化けしてしまう難点もありましたが、現在はフォーラム、問い合わせ、ダウンロード、カレンダーなどに活用しています。ダウンロードというのは、児童の写真を大きく載せない代わりに、保護者はこれをダウンロードして見られるようにしたもので、パスワードで管理しています。ただし、現状ではレンタルサーバーを使用しているなど、管理においてはまだ課題も残っています。


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