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『J-KIDS2006小学校ホームページサミット』リポート


分科会B『学校ホームページへの興味喚起と交流について

 
香川県高松市立亀阜小学校は、リニューアルを機にホームページが本格化しました。「トップページを見てどこに何があるのかわかりやすくしようと、刷新しました。ホームページの構築方法から見直し、そのために多くの方からの指導を仰ぎました。運営は4名の教職員が中心となって担い、さらに管理職層から学校栄養士まで、参画していただいています。また”本物は子どもがつくるページ”と思い、障害児クラスの児童までを含んだ、子どもによる情報委員会を設置しました。通信環境を管理している行政に対しては適宜働きかけ、更新の即時性を向上させました。併せてブログを開設。カウンターを付けてアクセス数を調べ、外部評価の入手も始めています。どんなコンテンツが人を惹きつけリピーターを増やすのか、その秘訣を他校の事例で勉強したいと思います」

 
愛知県一宮市立瀬部小学校は2005年のJ-KIDS大賞で、一般からの投票を最も多く集め、応援団賞に輝きました。その運営の原動力になっているのは、パソコン委員会です。「2005年、児童が発信するホームページにしたいと願い、パソコン委員会を設置しました。教職員2名、5、6年生の児童10人が参加した集合体です。一宮市ではブログはファイアーウォールでブロックされ見ることができません。でも交流を促すツールなので必要と、教育委員会にアクセス化を依頼したところ、当初はその発想を叱責されてしまいました。しかしやがて一部が通信可能になり、これに併せてブログを開設。パソコンが使えない環境ではノートに記事を書き込みながら、児童はブログで発信し始めました。今では他校との交流も生まれています。ブログに寄せられる返信は、子どもたちの励みになっています」

 
東京都江東区立辰巳小学校は、掲示板を活用して交流を広げています。先行して開設されていたバレーボールチームのホームページでは、掲示板によって全国とアクセスし、今では遠く北海道からも練習見学に来るほどの交流があるそうです。「掲示板は学校ホームページの開設に必須である、と校長に訴えました。掲示板を核にホームページを充実させていくとやがて取材も増え、学校広報の効果も高まっていきます。私たちは掲示板により、重要な理解者も得ました。遠方の一般市民が共感してくださり、毎日、イラストを描いてくださるのです。もちろん何か問題が起きると不快な書き込みも殺到しますが、それも丁寧に対応していけば、理解を得ることが出来るのです。監理は朝・昼・晩行い、学習用にあえて問題ある書き込みを残すこともあります。どう育てていくかが一番のポイントだと思います」

 
北海道斜里町立峰浜小学校は、オホーツク海や海別岳に囲まれた、豊かな自然の中に立地する小学校です。全校児童は21名。ホームページは学校に常勤しない先生が担当しています。ホームページ更新と役割分担はどうされているのでしょうか。「私は担当者ですが、現在は1年間の長期研修という形で博物館に勤務しています。折々の行事には参加しますが、毎日学校に行かないと、学校のことは全く見えなくなります。娘も当校の児童なのでどんな様子なのか聞きますが、うーんという頼りない返事ばかり。そこで先生方にブログを書いていただくことを始めました。それを手がかりに、学校の様子が少しずつわかってくるようになり、遠隔操作でも更新できるまでになりました。校長も最初は緊張気味で参加していましたが、今では当たり前に対応しています。運営は一任されているので、全編を責任もってやらせてもらっています」

最後は福岡県福岡双葉小学校から。私学におけるホームページの役割について語られました。「まず、読者層を保護者や児童から、卒業生、入学希望者、地域住民、学校のファン、通りすがりの人まで細分化して意識し、それぞれが要望する内容を把握して掲載することを心がけています。特に入学希望者に対しては、競合校を視野に入れながら、当校の特色をホームページで伝えていくことが大切です。しかし、入学時の保護者アンケートでは、5分の1の保護者からホームページは見たが役にたたなかったという残念な回答がありました。それは、作文など子どもの様子を発信すること、あるいは学習手段としてのホームページには力を入れてきた反面、学校教育目標や理念などの紹介が不十分であったため。堅苦しいテーマも読者は期待しているので、今後、取り組んでいきたいと思います」
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